群馬県の北部、沼田市は越後へ通じる国道17号(三国街道)が通り尾瀬、奥日光、谷川岳への玄関口でもある。市の南西部にある子持山の山麓で静かなたたずまいの中に「子持自然恵農場」はあった。現代の養鶏には珍しい「平飼い養鶏場」である。

(餌付の始まった雛たち)

(雛に飲みやすい給水器)

現代の養鶏では良くも悪くも当たり前となった「ゲ−ジ飼い」には見向きもせず、昔から農家のお爺ちゃん、お婆ちゃんが飼っていた平飼いに徹している。あくまで鶏の生理に合わせ、人間の尺度で考えない。人工的な環境を排し、鶏舎も採光、通風を工夫し、電灯さえ配線していない。給餌器、給水器も雛、成鶏の成長に合わせたものを工夫している。  

鶏種は、日本の季節に順応できるゴトウ系の「純国産鶏種・もみじ」で、日本の風土に合わない洋鶏種は飼わない。雛が入舎して来ると、最初の3日間は玄米による餌付けがされる。雛の成長に合わせ、餌の配合も季節により変わり、部屋の大きさも変化します。

(人がいても全然怖がらない1年成鶏)↑

鶏舎は自動給餌や自動給水のシステムは絶対採用せず鶏の健康を観察しながら調整するから、エサについてもメリハリがついて鶏の精神状態は安定し、しつけ習慣が人間に慣れ親しみやすいという。