『9割の病気は自分で治せる』
本のタイトル9割という数字にいささか驚く人は多いでしょう。素人ならともかく、本職の医師が書いてあることだから、何か根拠のあることに違いないと思い、読み進むうちに、現在の医療体制の矛盾から由来していることがわかる。
推薦者の桐島洋子さんが「ここまで言っていいのか?」と心配しているが、医師とはいっても、現在は開業医、勤務医等の医療体制に組み込まれていない立場なので、自由にものが言えるのではないだろうか。とはいえ体制に組み込まれていたら、たちまち厚生労働省からは「異端者」、仲間うちからは「袋叩き」にされるに違いない。
9割の根拠、著者の病気カテゴリーを要約すると、(1)医者が関わっても関わらなくても治る病気。(2)医者がいないと治らない病気。(3)医者がいても治らない病気、に分類されるといいます。著者の体験によると95%以上の患者さんがカテゴリー(1)に属するという。開業医、病院勤務でも70~95%がカテゴリー(1)に属する患者さんで殆ど占められ、むしろカテゴリー(2)に属する患者さんが追いやられているのではないかとさえ思えるとの事です。
なぜそのような現象が起こるのかは、本文中に体験を通して書いてありますが、著者の言うカテゴリー(1)の病気は、感冒(風邪ひき)、高血圧、糖尿病、高脂血症、痛風、心身症、うつ、腰痛、肩こり、頭痛、便秘、不眠、肥滿、ぜん息、アトピーなどを指しています。
これらの病気は、自分で治せる病気であり、今まで刷り込まれた病気の常識に対する間違い、なぜ医療相談をするのか、東洋医学の「未病」を治せば「病気にならない」等、当「医食同源」ブログでも主張している事と共通点が非常に多いのです。
病気が治るということは、具体的にどうすればよいのか。慢性疾患には根本治療が不可欠など、自己治癒力を高めるためのいろいろな方法が示されています。「姿勢」「呼吸」「食」「ツボ刺激」「歩行」「睡眠」など、お医者さんの世話にならなくても自分で治せる方法が提案されています。医療への依存心が中々抜けきれない方は、ぜひ一度お読みください。「目からウロコ」が落ちるのではないでしょうか。
特に「がん」に対する医療相談には力を入れ、ホームページ上からも問い合わせ出来るようです。悩んでいる方や、教えて上げたい方がいたら、こちらから入れます。
文中、自分で出来る簡単な気功『易筋功』(いきんこう)は、スタッフの牟(む)先生が動画で分かりやすく解説しています。古典的な武道気功「易筋経」から、やさしい部分を抜粋して再編したものと思います。
文庫本で価格も安いのですが、中身は充実、価格以上の付加価値が多い一冊です。
★著者・岡本 裕(おかもとゆたか)
1957年大阪市生まれ。e-クリニック医師。医学博士。大阪大学医学部、
同大学院医学部卒。卒後12年あまり、大学病院、市中病院、阪大細胞工学
センターにて主として悪性腫瘍(がん)の臨床、研究に勤しむ。
1993年、従来の医療、医学の考え方と手法に限界を感じ、臨床医を止める。
阪神淡路大震災をきっかけに仲間とNPO法人「21世紀の医療と医学を考える会」
を立ち上げる。健康情報の発信、医療セミナーの開催等の活動。
現在まで2400名のがん患者の医療相談に応える。
著書に『死の宣告からの生還』(講談社)、『がん完治の必須条件』(かんぽう)等。
★定価、571円(+税) 発行・中経の文庫本
