『まいにち玄米ごはん』 【 お勧めの本 】
一昨年来の食品の産地偽装事件、賞味期限の付け替え、インチキ加工食品など、また昨年は中国産の毒ギョーザ事件を始めとする様々な食品に関わる事件が起きたため、消費者の意識が少しずつ変わって来たように感じられます。
加えて昨年夏からの急激な景気の変動、しかも100年に一度と言われるほどの大不況に遭遇し、倹約志向が高まってきたようです。毎日の食事も加工食品やデリカの購入を控える、外食も回数を減らすなど、皆が右へならえをすると外食産業などは結構てきめんに影響が出ていますね。
反面、家庭でお米の消費が大分増えるなど今までと違った傾向も伺えます。嗜好より、毎日のランニングコストからして家庭で作るご飯のほうが安くつくという理由のようです。それでもご飯の消費が増えるのは、健康面でも食料自給率の向上という点においても結構なことです。
しかし、健康面また栄養からいえば白米より玄米食のほうがベターなのですが、特別関心のある人以外、玄米はとかく敬遠されがちです。炊くのに大変、何かボソボソして不味そう、というイメージがつきまとっているようです。しかし、著者は「始めてみれば、意外とかんたん」という事です。まず炊く釜からして現在は、家庭用の炊飯器でも炊けるようになっています。その他、鋳物ホーロー鍋、土鍋、ステンレス鍋に従来の圧力鍋など選択の幅が広がっています。
玄米は炊き方ですから、本書はこの部分について丁寧に解説してあります。そして、玄米食のためのメニューは豊富に掲載してあり、今まで家庭の主婦が普段から作っているようなメニューが数多くありますから、気軽に取り組めます。食材も野菜のほかに魚介類、鶏肉なども使います。
マクロビォティックや菜食主義で食べたいなら魚介類、肉類は代用品に替える柔軟性もあり、和・洋・中華のほかに日持ちがして毎日食べられる漬物、佃煮、炒めものなどの常備食も。本書でマスターすれば、他の料理本でさらに守備範囲を広げることも可能です。また、本格的な玄米食は少量で栄養的に充分あり、食生活のコストを大幅に低下することが可能です。玄米食の入門書としてわかりやすい本です。
★著者・前田 さやか
1973年福岡県生まれ、同志社女子大学短期大学部卒業。会社勤めをしながら
食と健康のつながりに興味を持ち、マクロビオティック・クッキングスクールに
学ぶ。現在は、Whole Food Studio にインストラクターとして参加のほか、杉並区
の自宅で料理教室 Mitten を主宰。
★定価、 1,500円(+税) 発行・アスペクト
