『生活防衛ハンドブック』
昨年の中国産毒ギョーザ事件から始まった輸入食品の安全性や、国内メーカー、名店、銘品の引き起こした偽装表示など、連日マスコミの記事にならない日はないとうありさまでした。しかし、それは平成18年度で食料自給率39%(カロリーベース)という食料外国依存症という体質からいえば、当然あり得る事態でした。
マスコミは、中国の食品パッシングに目が向いています。もちろん、中国という国の生産管理技術や商業モラルには大いに問題ありですが、食品の安全性について中国は輸入国ワースト11番目ですから、それ以上問題な輸入国は他に10ケ国もあるということです。最も大量に穀物や果物を輸入しているアメリカ産などは、以前から輸出・搬送のためのポストハべースト(収穫後農薬)の問題があるのですが、何故か大きく取り上げられることはありません。
そして、輸入食品を云々いう前に、国内食品メーカーの企業倫理の問題も正さなければ、消費者はいつも「知らぬがホトケ」でインチキ食品、ゴマカシ食品、〇〇もどきを食べさせられる事になります。また、一面では健康や命に直結した食品について、消費者の不勉強・無知にも責任があると思います。
本書は、昨今ハイリスクだらけの食品(肉・魚・野菜・加工食品・調味料)から、水(水道水・ミネラルウォーター)、生活用品(洗剤・化粧品・トイレタリー用品)、住宅や掃除機、加湿器に至るまで、どのようにして見破るか、どう対応したらよいか、どんな対策があるか、身を守るためのノウハウが述べられています。
著者は長年にわたり、「食品と暮らしの安全」について尽力して来た。殊にポストハーベストではアメリカ産レモンの全容を解明し、スーパーの店頭から無くした功績は有名。ポリカーボネート製の哺乳瓶から環境ホルモンが溶出すると指摘、ガラス製哺乳瓶が復活するキッカケとなる等でも活躍。
異常に柔らかい豚肉、トンカツなど、加工のカラクリを知ったら、買って食べることを躊躇(ちゅうちょ)すると思いますが、もし、あなたがまだ知らない主婦だとしたら必読の一書です。
●『生活防衛ハンドブック』
★著者・小若順一
NPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表。1950年岡山県生まれ。
1984年、消費者と会費を出し合って食品と暮らしにひそむ危険を調査・検査する 市民団体「日本子孫基金」を設立。2004年、現名称に変更。
★定価、 1,500円(+税) 発行・講談社
