東洋医学(鍼灸・気功・食養・漢方薬)臨床経験30年の筆者の体験をもとに、毎日を健康に暮らすための、お役立ち情報をお伝えいたします。

医食同源お薦めの本-48 普通の家族がいちばん怖い

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筆者の岩村暢子(いわむらのぶこ)さんは「食」の専門家ではなく、マーケットリサーチの調査プロである。本書の内容は、八年前に着手した「急変しつつある現代家族の実態」を調べ、膨大なデータを解析、分析したもので、広告調査会社にありがちな特定の企業利益や有利な調査データを得るためにまとめたものでないところに価値がある。

最近の日本の家庭では、年末、年始のイベントといえば、クリスマスとお正月といえます。1999~2000年、2004~2005年の2回にわたり実施された「フツウの家族の実態調査」(クリスマス・お正月編)を取り上げている。

本書の調査対象は、普通の暮らしをしている日本人であり、世帯年収も比較的高く、主婦の最終学歴も高卒、専門学校卒が42%、短大、四大卒が57%を占めている。しかし、40代以下の世代が嵌まりこんだ西洋のヴァーチャルリアリティ(架空現実)であるクリスマスという行事の実態が生々しく記述されている。

普通今までクリスマスといえば、50代以上の人は戦後の商業主義が産み出したコマーシャルイベントとのひとつと考えている、と思う。子どもたちにしても、幼年時代までの「夢」として小学生にでもなれば、サンタクロースは架空であることを知る、と思う。ところが、40代以下の主婦や中学、高校の子どもがクリスマスごっこの夢から覚めていない実態にビックリさせられる。

そして、家庭の食事が孤食化、エサ化している問題が言われて久しいが、「お正月」にしても多くの主婦がイヤでイヤでたまらず、「お正月」なんかないほうが好いと考えている深層心理が浮き彫りにされている。

既製品でも「お節料理」を買うのはまだマシなほうで、お雑煮などの手作りは問題外、普段以上のバラバラ個食、好き勝手なものを買い与えて食べる数多くの写真は「その現実はホラーよりもホラーである」(養老孟司先生・評)と云わしむるのに充分である。

このような家庭が日本全世帯の何%を占めるかは不明だが『対岸の火事』視することなく、「崩食」家庭にならぬよう反面教師として参考にしたい一冊である。

★『普通の家族がいちばん怖い』----徹底調査!破滅する日本の食卓----

★著者・岩村暢子
法政大学卒。広告会社アサツーディ・ケイの200Xファミリーデザイン室長。
★売価・ 1,500円(+税) 発刊・新潮社

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