医食同源お薦めの本-45 赤ちゃんの生命のきまり

今年の「敬老の日」にちなんで総務省が発表した65才以上の高齢者人口が2744万人になり、総人口の21.5%になったという。このうち男性は1169万人で男性全体の18.8%、女性は全体の24.1%となり、「女性は4人に一人が65才以上のお年寄り」という状況になった、ということです。昭和60年(1985年)では1247万人(10.3%)に比べ、22年でお年寄りが倍増というスピードである。
この原因は、少子化も大きな要因といわれていますが、赤ちゃんをつくる社会環境(育児、医療、教育など)劣化のほか、現代人の種族保存の本能が衰えているような気がします。そして、日常の診療で感じるのは、赤ちゃんが欲しいときに出来ないご夫婦が増えています。
また、子育てについても本物の育児書が少なく、本質をついた参考書が少ないこともあります。以前のように同じに家の中にお年寄りが同居していて、子育ての智恵が伝承されなくなってしまった事も大いに関係ある事と思います。
そのようなとき、若い夫婦だけでも「赤ちゃんとは何ぞや」という事がよくわかる一冊です。宇宙の日月の進行をはじめ、地球上に生きとし生けるものには法則(きまり)があります。赤ちゃんには、成人と違う「生命のきまり」があることを生物の進化の過程からやさしく説いています。
つまり、「子育てには哺乳動物としての『生命のきまり』をよく知って、考えて、育てましょう」ということで「赤ちゃんの『生命のしくみ』は母乳だけで一歳前後まで育つようにできている。離乳食は一歳前後から少しづつ与えるのがよい事。二歳までは母乳中心に育て、自然離乳するのがのぞましい」等々です。
それが戦後どこでボタンを掛け違ってしまったかというと、「子育て医学のあやまり」と「母子健康手帳の間違い」が元凶と、日本本来の子育てからみてその原因を納得いくように解説されています。
少子化の問題を解決するには、まともな子育ての智恵を知らなければますます問題の解決が遠のくおそれがあります。ご夫婦のお母さんになるでけでなく、父親になる夫も共に読んで頂きたい必読の書です。
★『赤ちゃんの生命のきまり』----知って考えて育てよう----
★著者・西原克成
(医学博士・東大医学部口腔外科教室講師を経て、現在、西原研究所長・日本免疫治療研究会長)
★定価、 1,905円(+税) 発行・ 言叢社