東洋医学(鍼灸・気功・食養・漢方薬)臨床経験30年の筆者の体験をもとに、毎日を健康に暮らすための、お役立ち情報をお伝えいたします。

医食同源お薦めの本-43 ニームは地球を救う

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「栴檀(センダン)は双葉より芳し」ということわざがあります。センダンは、白檀(ビャクダン)のことですが、すぐれた人物は幼少の頃(双葉=フタバは、若芽、若葉のことをいう)から才能を発揮することを言います。

この数年、薬木として脚光をあびているのが、ニーム(Neem9)というインドやビルマが原産のセンダン科、アザディラクタ属の熱帯、亜熱帯性常緑樹です。現在、中国産の野菜の農薬漬けや練り歯磨きに混入された有害物質のジエチレングリコールなとが国際貿易間で問題になっています。農薬汚染については、産地指導している日本の企業が農薬を大量に使わせ、日本の農薬メーカーに貢献しているケースも多々あり、農民は知らずに大量使用している場合もあります。日本でも、輸入野菜、食品に目が行っているだけで、農薬の使用量が減ったわけではありません。つまり、食品の安全性については、輸入品、国産を問わず、消費者にとっては問題なのです。

いま、インド原産の「ニーム」(和名=インドセンダン)が化学農薬なしで、安心・安全に虫よけに使われてきています。国連も2001年、ストックホルム条約で安全農薬として認め、米国は比較的早く環境保護庁が農薬として認可しました。日本でも昨年「厚生労働省食品衛生法」により安全認定がおりました。さまざまな機関からも「エコライフに最適な樹木」という評価を得ています。「ニーム」は、もともとインドの伝承医学「アーユルヴェーダ」に用いられていました。葉や葉汁・新芽・樹皮・果実・種子はいろいろな病気に効く万能薬として使われていました。

また、バスパウダー、固形石鹸、シャンプー、練り歯磨き、マウスウォッシュ、クリームなどの身近な商品に使われきました。ところが、世界で注目されているのは、種子から抽出したニームオイルが、200種以上の害虫に効く「害虫防除効果」です。「ニーム」は天然の素材ですから、生分解性があり、環境を汚すことなく害虫を抑えます。そして耐性がなく益虫や人間には安全という「一石二鳥」以上の効果があるのです。

農薬といっても天然素材ですから、「殺虫効果」はなく「防虫効果」が主です。しかし、他のハーブオイルと組み合わせることにより「殺虫効果」も出てきます。日本での実績は、お茶、トマト、サンチュ、ピーマン、白菜、大葉、りんご、イチゴ、米、大豆などです。すでに、東京都世田谷区では、区の土木公園事務所が三軒茶屋緑道でアブラムシ、グンバイムシの退治に効果を挙げ、平成18年からは世田谷区の街路樹ですべて採用されることに決まりました。区で使うという事は、撒いて数時間のうちに害虫がやられ、幼児を含む人には害の出る恐れがないから、採用したのです。


日本での栽培は、熱帯、亜熱帯系の植物ですから全国どこでもというわけには行きませんが、伊豆半島の南伊豆町の他、茨城、静岡、高知、千葉などで栽培の試みが始まりました。日本での農薬使用量は、半端ではなく、輸入品についても防疫上の問題からポストハーベスト(収穫後農薬)の大量使用は、現在進行形だからです。
もし、これが「ニーム」に全て代替されたら、消費者にとってこんな良いことはないわけです。けれども、既存の巨大農薬メーカーからの巻き返し、反撃などまだ一筋縄ではいかないことが想像できます。

まだ、世界的な普及は道遠しですが、家庭用の「ニーム」製品も徐々に出回るでしょうから、少なくても日本だけでも早く普及させたいものです。それには、多くの人々が認知する事が普及のカギを握るのではないでしょうか。


★『ニームは地球を救う』----人間と自然の共生----

★著者・稲葉 真澄 (NPO法人・日本ニーム協会編)

★定価、 1,429円(+税) 発行・ プロスパー企画

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