お奨めの本-33 かしこい赤ちゃんの育て方

一生の健康は、赤ちゃんのとき育児法によって決まると言うことは昔から言われているが、では実際に生活に役立つ本当の育児書はほとんど皆無だったといって過言ではないでしょう。同じ著者で日本免疫病治療研究会長・西原克成先生の『赤ちゃんの進化学』という本を紹介したことがあるが、少々内容が難しいのが難点だった。
西原先生の提唱する免疫学は、生物の系統的な発生学という観点から見た独特なもので、人間の場合も「哺乳類」のなかまであり、その正しい育て方は、新しい育児法より、むしろ日本の昔の育児法のなかにあることを医学的に証明しています。
前書にくらべての特徴は、とにかく今どきの若いお母さんでも、読みこなせるように、非常に分かりやすく、やさしく書かれていることです。「生命の原理を忘れた現代の子育て」「母乳の力が赤ちゃんを守る」「呼吸のしつけ方」「はいはいとナメまわしが感性を育てる」「上手な歩かせ方」「一生の健康は赤ちゃん時代の寢方で決まる」「わが子を冷たいもの中毒にしないために」なとなど、江戸時代から戦前までは当たり前だった子育ての原則を免疫という人間の健康に根本的な影響力を持つ観点からかみ砕いて説いている。
しかし、本書は赤ちゃんだけでなく、成人の健康や美容にとっても、大変重要なヒントがいくつも提唱されている。現代社会は子供も大人も、アレルギーを初めとする現代医学で治せない奇病・難病も数多くあり、西洋医学の行き詰まりが言われている。アメリカでは数々の「代替補完医学」という形で東洋医学などを取り入れ、成果を挙げている現状に比べ、日本はまだ遅れている。
ところが、「灯台もと暗し」西原先生の提唱している本書を読めば、大きな病院設備や、近代的な先端の機器類などを要せずして難病を治す手がかりがつかめ、健康の本質を追求できるいくつもの事例が豊富に示されている。本書は赤ちゃんの子育て家庭も、大人だけの家庭も座右の銘として一冊備えるべき内容をもった書籍として強くお奨めする次第です。
★著者・医学博士 西原克成(西原研究所長)
★定価 3,675円(税込) 発行・日本学校図書株式会社