東洋医学(鍼灸・気功・食養・漢方薬)臨床経験30年の筆者の体験をもとに、毎日を健康に暮らすための、お役立ち情報をお伝えいたします。

お奨めの本-32 食品の裏側

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今まで食品添加物についての啓蒙書や資料は、学者・研究者の方が書いたものが多かったのが特徴である。今から30年ほどまえには、食品添加物や農薬の害についてマスコミも大いに取り上げ、学者・研究者の論議が盛んだった時代があった。しかしながら、近年は食品添加物について取り上げるマスコミも減った。それは、国(厚生労働省)が認可しているものであり、その利便性において消費者もある程度支持している側面があるからなのかも知れない。

しかし、国(厚生労働省)が認可したのは、食品添加物一品についての毒性許容量であり、それが何種類、何十種類も実際には使われ、その複合的な反応や、毒性については、今の科学や人智では知るよしもない。

本書の著者は、学者・研究者でなく、食品添加物のトップセールスマンだった人で、自ら食品製造の舞台裏で食品添加物を縦横自在に扱ってきた技術者である。つまり、食品添加物で新しい食文化を作ると自負して来た人だったのです。それが、なぜ食品製造についての裏側を暴露をすることになったのかというのは、ある出来事がきっかけでした。

それは、自分が開発した「真っ黒でドロドロの廃用肉(牛肉・鶏肉)を30種類もの食品添加物で作ったミートボール」を娘さんの3歳の誕生祝いに家族が買って来て食べていた事でした。それを知った瞬間、何かに打ちのめされたような感じと罪悪感(法には違反でないけれど)にさいなまれたという事です。何かが間違っていると感じた時に、会社を辞め、食品添加物の事を善悪含めて世の中に知らせようと思ったという事です。

ですから、本書は机上の理論でなく、実際に食品作りに携わった人しか知り得ない実態が描かれています。しかし、単なる暴露本でもなく、これからの食のあり方はどうあったら良いか、食品添加物に消費者としてどう向き合い、どう対処したらよいか指針となるべき事も書かれています。そして、子供たちに対する「食育」の大切さも説かれています。改めて食品添加物について再考させられる出色の一冊です。

★著者・安部 司

★定価 1,470円(税込) 発刊・東洋経済新報社

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